心優しいラララ科学の子。
それがロボ山さん!
子って年齢の見た目じゃありませんが。
「ロボ山さんGo Fight!」は、まつもと剛志さんのデビュー作。
その1話目は、初単行本である「まじかるストロベリィ」1巻に収録されています。初出は2003年。
その6年後の「まじかるストロベリィ」が完結してから不定期刊行のヤングアニマルあいらんどにて大復活を遂げ、連載を続けての今回の単行本化。
10年越し。根気の勝利。凄い。
まつもと剛志さんと言うと、まじストを始め、甘くてゆるい、にゃんにゃんする作品を連想されると思います。
このロボ山さんはシュールながらシリアスに、そして読者の心情に語りかける物語。
そう、悪の組織を標榜とするヘンテコ一家の良い話なのだッ
今こそ目覚めよロボ山さん!
光の速さで飛行が可能な超技術ロボのロボ山さん!
世界征服を目論む6歳児の綾芽。
それは亡き母のため。
仮面を被り世を忍ぶ11歳の百合。
悪の組織は正体を晒してはいけないのだ!
小学生ながら放つ威圧感は圧倒的。
やり手の実業家の父。
悪の組織の資金力は天井知らずだ!
そして、豪放磊落、悪の科学者の祖父。
その科学力は、かの成原博士に匹敵するトカしないトカ!
こうして悪の組織として、人知れず活躍を続けるロボ山さんを初めとする梅小路一家。
良家に生まれたがために、誘拐という憂き目や危険に会うことも多い娘たちを守るため、そして一家の野望を遂げるため、ロボ山さんは今日も立ち上がり戦うのだッ
ピンチに呼べば、かならず助けにやってくるロボ山△!
戦えロボ山さん!勝つんだロボ山さん!
世界征服目指し、ライバルを蹴散らすのだッ!
はい。2割ほど誇張を混ぜました。
ああ、バレバレでしたね。
まつもと剛志さんの作品がこんな破天荒なバイオレンス作品な訳がありません。
いえ、読んでみたいですけどね?
本当の「ロボ山さんGo Fight!」は彼ら梅小路一家とロボ山さんの心温かい物語。
シュールかつ可愛いオチで和ませてくれる作品です。
ロボ山さんはサイボーグ執事として梅小路家に仕え、少年のような純粋な心を持った科学者の祖父、やり手実業家の父、対人恐怖症の百合、そして世界征服を夢見る幼稚園児の綾芽と共に暮らす日々。
あ、さっきの説明と殆ど一緒? 気のせいじゃないですか?
寡黙で多くを語らないロボ山さん、ロボ故に表情がほとんど動かないロボ山さん。
そんな彼が楽しく過ごせる場所が、梅小路家なのです。
ほろりと来たり、じんわり来たり。ほっこりするまつもと剛志さんの持ち味が炸裂しています。
言うなれば、そう、ほっこりシュール4コマ。マジ癒し。
現代社会に疲れて荒んだ心を癒してくれる、心優しい科学の頼れる男、それがロボ山さんなのだ!
まつもと剛志さん「ロボ山さんGo Fight!」は7月28日発売!
ちなみにロボ川さんは、なるあすくさん「ナン様とレン」ですよ。
参考:広報のロボ川さんhttps://twitter.com/robokawa